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サステナビリティが問われる時代に年賀状を出す?出さない?

年末が近づいてくると「今年は年賀状どうしようかな…」と悩む人も多いのではないでしょうか。

昨今では、SDGsの観点から年賀状を廃止する企業が増えており、個人でも年賀状を出すのをやめようかと考えている人も少なくありません。そんな中、サステナビリティに配慮した年賀はがきが誕生したというニュースもあります。

年賀状を出すか出さないかで悩んでいる人に向けて、今回はサステナビリティが問われる時代の年賀状について一緒に考えていきましょう。

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ここ数年、企業のホームページなどで年賀状廃止についての報告を目にする機会が増えました。企業が年賀状を廃止する理由としては、SDGsの観点から省資源化やCO2排出量削減などの取り組みを推進していることが挙げられます。

ペーパーレス化やデジタル化を推進している企業にとって、年賀状で大量の紙資源を消費することは、環境問題への取り組みと相反する行為になってしまうからです。

また経費や労力を削減し業務の効率化を図るために年賀状を廃止する企業もあります。さらに、最近ではうわべだけのやりとりを廃止する「虚礼廃止」という流れもあり、それらも含めて年賀状廃止につながっていると考えられます。

(参照:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000151.000029713.html
環境負荷を軽減するために年賀状を廃止する企業もありますが、実際年賀状の製造にはどのくらい環境負荷が掛かっているのでしょうか。

日本製紙連合会が発表した「紙・板紙のライフサイクルにおけるCO2排出量」と日本郵便の「2022年用年賀はがき当初発行枚数の種類別内訳」を参考に、年賀状の製造過程で発生するCO2発生量を推計してみましょう。

年賀はがき1枚あたりの重さが約2.8g、2022年の年賀はがきの製造枚数が18億2536万枚なので紙の重さは約5110トン。上級印刷紙のCO2排出量が1トンあたり1470kgであるため、約7511トンが2022年の年賀状製造時におけるCO2排出量になります。

これに加え年賀状を運搬するトラックや各家庭への配達時にバイクから発生する分も考えると、毎年年賀状によりかなりのCO2が排出されると推測されます。

(参照:https://www.jpa.gr.jp/file/release/20110318021915-1.pdf
https://www.post.japanpost.jp/notification/pressrelease/2021/00_honsha/0831_02.html)
年賀状の製造や配達時にはどうしてもCO2が排出されてしまいますが、一方で少しでも環境負荷を軽減するために、年賀はがき自体をサステナビリティに配慮したものにするといった動きが見られています。

日本郵便では「森を守る年賀はがき」として、2022年よりすべての年賀はがきがFSC認証紙で作られるようになりました。FSC認証とは、適切に管理された森林からの原材料を使った製品にのみ与えられる認証マークです。

FSC認証を受けるには、自然環境を適切に守り、労働者の権利や安全な生活、生産から加工、流通に至るまでさまざまな点で適切な管理がされていることが必須条件となります。

世界では違法な森林伐採などが問題となっており、2015~2020年の平均で年間1,020万ヘクタールの森林が減少しています。森林の減少はCO2の吸収量を低下させるほか、水や土地の劣化、生物多様性の減少などさまざまな問題を引き起こし、人間の生活にも影響を及ぼします。

2022年用に発行された約18.3億枚の年賀はがきはすべてFSC認証紙で作られており、森林のサステナビリティを守る資源利用につながる、重要な取り組みといえるでしょう。

(参照:https://www.jpcast.japanpost.jp/2022/01/151.html
年賀状を使うことで森林保全に貢献できますが、それでも年賀はがきの製造時や配達時にはCO2が排出されてしまうため、年賀状を出す・出さないで悩む人も多いでしょう。

もしも年賀状を出さない場合には、相手に配慮することが大切です。事前にメールなどで連絡し、年賀状を廃止する理由もはっきりと伝えておくと良いでしょう。

そして、新年の挨拶はメールやSNSなどを活用するのがおすすめです。年賀状を出す・出さないは個人の自由ですので、自分自身でよく考えて決めましょう。

どんな形であっても新年の挨拶は丁寧に、心を込めてメッセージを伝えることで、この先も相手とより良い関係を保てるでしょう。

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